約300年の伝統を誇る日田の夏の伝統行事「日田祇園」。
疫病や風水害を払い安泰を祈念するこの祭りでは、絢爛豪華な山鉾が、祇園囃子の音色と共に隈・竹田地区、豆田地区の町並みを巡行します。また、夜には提灯(ちょうちん)を飾り付けた優雅な晩山の巡行が行われ、祭りは一気に最高潮に達します。

~日田祇園祭の由来とは~

 祇園社の祭神は、牛頭天皇(ごずてんのう・素戔嗚尊すさのうのみこと)といい悪疫鎮護の荒神様 である。  日田には、隈・豆田や池辺・蕪・堤などに400~500年以上前から祇園社があり、それぞれ 祭礼が行われてきた。寛文5年(1665)頃には小規模な「舁き山(かきやま)」を作り、鉦 (かね)や太鼓をたたいて回っていたが、正徳4年(1714) 頃に隈・豆田で山鉾が作られるようになり、祭りは益々 盛んになった。
 山鉾の最初の頃は小規模なものであったが、 山鉾技術の発達と、道路や家並みも整備されたこと で次第に高くなり、文化・文政期には高さ4~5丈(約12~15m) にも達した。隈も豆田も山鉾作りに 腕を競い、ラシャ地に金糸で刺繍された見送り・水引幕なども作られ、豪華さを競った。平成8年に 国の重要無形民俗文化財の指定を受け、現在、10m級の山鉾を含め9基の巡行が行われている。
 そして平成28年12月、「日田祇園の曳山行事」を含めた全国18府県33件の祭りで構成する「山・ 鉾・屋台行事」が“日本の地域文化の多様性を示している”と評価され、国連教育科学文化機構(ユネスコ)が定める「無形文化遺産」に登録されました。

 そんな日田祇園山鉾ですが、7月20日・21日の二日間で開催されます。その開催前に、隈・竹田地区4基、豆田地区4基、平成山、合せて9基の山鉾が、JR日田駅前に一堂に会する「日田祇園山鉾集団顔見世」が開催されます。提灯(ちょうちん)をともした「晩山」で開催されるその華麗な光景は一見の価値ありです。

 通常は、それぞれの地区を巡行するのですが、この日だけは、すべての山鉾が日田駅前に集結し、この日でしか見られない景色を楽しむことができます。

 FR探偵事務所も駅前に事務所を構えておりますので、集団顔見世の時間帯は事務所前が、多くの人で賑わうことになるでしょう。

皆さんも、日田の夏を感じる「日田祇園」に是非足を運んでみてください。